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無事、生還! (ピレネー旅行 8)

ああ、今日という今日は何という一日だったのだろう!

旅もいよいよ中盤に入ったが、こんな試練が待ち受けていようとは…。






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この日も晴天に恵まれ、幸先のよいスタートをきった

遠くの山には残雪が見えるが、もしかしてあの山を登るつもり?

ンなわけないよね、これは登山ではなく単なるトレッキングなんだから…なーんてこのときは気楽に考えていた






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ポピーに似てるようだがポピーにこんな色があるのかな?と思い、後で調べてみるとやっぱりポピー

しかもその名をアイスランドポピーといって、北極探検隊がシベリアでこの花を発見したことに由来するらしい

いかにも高地、寒冷地に咲いていそうな花






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この看板はいくらなんでも写真に撮るでしょう

1745mですよ!






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このような避難小屋があり、中にはホコリっぽい寝具やら椅子・テーブルが置いてある

山の谷間のだだっ広ーい草原の中にぽつんとひとつある






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避難小屋のあるバロサ圏谷(シルクドバロサ)

これも後で調べたのだが、圏谷(シルク)とは氷河の侵食作用によってできた広い椀状の谷のことだそう

この山の向こうはもうフランスで、この山がちょうどスペインとフランスとの国境にあたる






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日もガンガン照りつけているが風もビュンビュン吹きすさんでおり、パピヨンは普段長ーい耳毛に隠されていて本来の耳の形が分からないが、この写真ではその形がくっきりと浮かび上がった






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15分ほど駆け回っていただろうか、しかし、もうここまでで限界!とばかりに日影に座り込んでしまった






4~50分そこで休憩しただろうか、おもむろに「さ、じゃ行こか」と夫Mが一言。

「行く」って「帰る」っていう意味かなと思っていると、ずんずん反対方向へ。

え、え、え、そんなライラもこんなに疲れてるし…という私の心配をよそに、彼女は果敢にも立ち上がり夫の後をついて行く。

どうやらこの先の雪の残った山の頂上まで行くらしい。

でもまあ1時間半で登れてしまうらしいし(とガイドブックには書いてある)、私もその後を続いた。

しかし、しかし、ずぶの素人の私たちが頂上にたどりつくまでに要した時間はなんと3時間!

この1745mの地点に達するまででも2時間はかかっている。

暑いし風は強いし岩道で歩きにくいしで、もうサイテー・サイアク!!!

夫は今ビデオカメラに凝っていて、登る途中もビデオカメラを出したりしまったりしながらノンビリ歩いている。

1時間半で登れるというのはただ単に登ったときの話で、ビデオなんて撮りながら寄り道してたらもちろんその倍はかかってしまうだろう。

私はちゃっちゃと登ってしまいたくて、ビデオ撮影している彼の横でイライラしながら待っていた。

ある時、あんまりにも横で待ってるのが退屈で「もう先行っとくよ!」と歩き出すと、ライラも私のあとをチョコチョコついてくる。

「あら~、ライラちゃんは私のそばがいいのね」と気をよくしていると、目の前に大きな崖が…(@_@。

半泣きになりながらもようやくその崖を越え、その時はもちろん運動神経のいいライラもついてきてると気にも留めず、すたすた歩いていた。

しかし、後ろから「セニョリータ(お嬢さん)!」ではなく「セニョーラ(奥さん)!」という声が…。

私?と思い振り向くと、おじさん一人とライラが走ってくるではないか。

彼が言うには、ライラがあの大きな崖を越えられず立ち往生していたので連れてきてくれたそうだ。

(彼とはスタート地点から何回か追い抜いたり追い抜かれたりで顔見知りになっていた)

さすがのライラもあの崖は越えられなかったか…と思ったのと同時に、彼女がそのおじさんに大人しく抱っこされた(その現場は目撃していないが)ということにもびっくりした。

彼女としても「おいて行かれる!」と必死だったのだろう。






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座り込んだ私の足と足の間の僅かな日影を求めて座り込むライラ

私だって、日影が欲しいよ~

この登山道には全く日影がなく、ふたりとも疲れがピークに達している






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ようやく到達した山頂

看板があるだけで何もない

風はますます強く吹きすさんでいて、座りこんでいなければ吹っ飛びそう






さ、これでもう気が済んだでしょ?と帰ろうとする私に、「この先もうちょっと行ったところにまた2番目の避難小屋があるよ」と夫M。

そこには人がいて食事のサービスもあるという。

確かにお腹もすいていて(この日、朝出発したきりランチもとっていなかった)、この山頂には何もないし、もうちょっとなら行ってもいいかという気になり、またもや山頂を後にして進んでいった。






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山頂を越え、第2の避難小屋(そこはもうフランス)に向け歩いていたとき見つけたヘンシアン(gentian)

アルプス、ピレネーに生育する高山植物であるが、今回の旅行中このときしか目にすることがなかった

花の時期がもう過ぎていたのだろう






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山頂からもう少しすすんだところには湖が…

それにしても「もう少し」ってあとどれぐらいなんよ?

夫は「山頂にはあと30分っていうサインが出てた」と言うが…






結局またコ1時間ほどかかって、その第2の避難小屋(ここは夏の間はちゃんと管理人の夫婦がいて、食事や寝泊りができるようになっている)へ。

疲れすぎててもう写真など撮る気力はこれっぽっちも残っていない。

「とにかく、何か食べてサッサと帰ろうよ」と促すと、夫は「今から帰ってももうホテルに着くのは真夜中になるし、ここで一泊していこう」と言うではないか!

「とんでもない、洗面用具も何もリュックの中には入ってないし、こんなとこに泊まるのはごめん被るわ!!!それに、ここに出入りしてる泊り客見てみーよ!みんな重装備の登山客ばっかりやん!こんなところ我々には場違いもはなはだしいでしょ!!!」とわめき散らし、一人出口に向かった。

最初からそこに泊まることをもくろんでいたに違いない夫も、私の大剣幕に押されあとをついてきた。

さて、その時点で5時ちょうど。

出発が9時半だったので、寄り道せず一生懸命歩いたとしても本当に日付が変わる前に帰れるかどうか…。

しかしこんな所で一夜を明かすよりマシとばかりに、懸命に歩き始めた。

それこそオニのような顔をしながら歩いて、歩いて、歩いて、歩いて、休憩もそこそこに歩き続けた。

この季節ヨーロッパは10時ごろまでは明るいが、薄暗く足元が見えなくなってからも(もちろん懐中電灯などもっていない)必死になって泣きながら歩き続けた

結果、日付が変わる前にはようやくホテルに戻ることができたが、もう食事のサービスは終わっており部屋で小さなスナック菓子などを食べ、あとはもう泥のように眠った。

この日以来、この旅行中にライラの笑顔を殆ど見ることができなくなった。

さもありなんだろう。

あんなに小さな犬がよくぞ不平不満も言わず(言う隙も与えなかったのかもしれないが)、あの強行軍についてきてくれたものだ。






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今はこうしてすっかり元気になってくれて一安心!

なんか耳毛がボサボサだけど、そういえばさっき激しくタオルを振り回して遊んでたなぁ



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自己紹介
ベルギーのいなか町に住む中年の専業主婦です。 夫一人、犬・猫各一匹と一つ屋根の下暮らしています。
By yuyu
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以前書いていた日記は楽天ブログ「わががまん」に残してきました。 まだ4ヶ月しか書いていなかったのですが、もしよろしければご参考までにどうぞ。
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